茅場町・鳥徳

Googleが開業10年を迎えた。
トップページのロゴがド派手に。
機会があったら見に行ってみて。



さて、茅場町の鳥料理「鳥徳」である。
立ち飲みの「ニューカヤバ」の2軒目。
徒歩数分で行ける格好の組み合わせ。


1軒目はガレージの奥だったが、
2軒目は明治から続く下町民家。
茅場町のふところの深さを知る。



1階はテーブルとカウンター。
2階はすべて畳で個室もある。
店内ほぼ満卓のサラリーマン達。
この町の勤め人は恵まれている。


富山の大名商人だった初代徳太郎が
明治の終わりに茅場町にやって来た。
そこで始めた焼き鳥屋が鳥徳となる。
民家1軒8畳ほどの広さの店だった。


現在の店は4代目が継いでいる。
鳥肉ひとすじ変わらぬ味を守る。
その意識の高さはHPに顕れる



砂肝、皮、くだ焼き
気づいたら特殊な部位ばかり。



くだ焼きの「くだ」は
心臓とレバーの筋肉や血管を
串に打ちつけたものだという。
4代目の弟が考案した珍品。


つくね
塩焼きでいただくつくね。
あっさりと食べやすい串。



うなぎの肝焼き
鳥肉ともう一つの自慢がうなぎ。
古い居酒屋にこのタイプは多い。



その日割いたうなぎの肝を
たれで香ばしくあぶり焼く。
独特の苦味がたまらない。


古くからある由緒正しい店なのに
とても大衆的な雰囲気がただよう。
焼き鳥のせいか畳の広間のせいか
フランクな店員さんのせいか。


気取っている客など一人もいない。
すぐにでも隣の人と一緒に飲める。
壁のメニューにも味わいがある。
デカい字ほどおすすめなのかも。



ナンコツ揚
デカい字だけの事はある。
弾力とやわらかさの両立。
コリコリの食感で酒が進む。



玉子焼き
見目麗しい端正な一品。
甘いダシも期待を裏切らない。
ふっくらした理想の玉子焼き。



ここまで鳥ばかり続くと
飽きてしまうこともある。
ポーションが小さいので
少しずついろいろ楽しめる。


もつ鍋
鍋も一人前サイズの小さな土鍋。
これは3代目が考案したという。
レバーでいただく鳥肉のもつ鍋。



鳥鍋
鳥のすき焼きだと思えば。
初代からある伝統の一品。



正肉、レバー、豆腐、しらたき、ねぎ。
玉子を落としていただく絶品の鍋。
3代目以降こちらも1人前が人気。


湯豆腐
反対にサッパリした湯豆腐。
ねぎと春菊だけのシンプルな鍋。
鳥鍋と交互にいただくのも良し。



昼の鳥鍋ご飯も界隈では有名。
うなぎの「宮川」と双璧をなす。
それこそ兜町の証券マンが来る。
日本の経済を側面で支えている。


これでひとり3000円程度。
創業100有余年の成せる業。
鳥徳
03−3661−0962