青山・えさき

石川遼クン調子いいみたいですね。
日本オープン」予選2日目を終え
首位の片山晋吾から2打差の3位。
決勝ラウンドでの戦いぶりに期待。


さて、青山の和食「えさき」である。
かつて表参道の駅の近くにあったが、
4、5年前に今の場所に移ったとか。


キラー通りから少し入ったところ。
知らない人はまず通らない路地裏。
見逃してしまいそうな小さな看板。
人目を避けるようにその店はある。



白で統一された店内は気持ちが良い。
大きなカウンターとテーブルと個室。
20名くらいで満員になってしまう。


8000円と10000円のコース。
きんきの煮付けがつくかつかないか。
そう聞いてつけないわけに行かない。


蒸しあわび
蒸した三陸あわびを
濃厚な肝のタレで和える。
ハーブ野菜でバランスを。



お造り
「捕れたばかりの魚」とある。
伊勢のしまあじと佐島の黒鯛。
歯ごたえたっぷりのお造り。



炊き合わせ
おくら。下に青トマト。
右に茄子。左に鳴門金時。
手前にカリフラワー。
奥は岐阜高山の宿儺(すくな)かぼちゃ。


写真で見てもほれぼれする
伝統工芸品のような一皿だ。



鳴門金時は徳島産のさつまいも。
糖度が高く菓子などに使われる。
宿儺かぼちゃは高山地方の特産。
ヘチマのように細長く栗のように甘い。



主人の江崎新太郎氏は私と同い年。
気さくな人柄と飽く事ない探究心。


ある時TBSの「チューボーですよ
から江崎さんに取材依頼があった。
コースしかないからという理由で
一品を紹介する番組を断ったとか。


後日そのことを大いに後悔していた。
その辺が江崎さんの憎めないところ。


確かに今の場所に移ってしばらく
割と暇な日々が続いていたらしい。
ところが去年ミシュランで2つ星に。
一気に予約の取れない店になった。


百合根万十
ご丁寧に煎餅で包み
日本法蓮草とともに
餡かけのダシでいただく。
季節を問わず出る自信作。


久しぶりに食べるのが楽しみで
つい写真を撮り忘れてしまった。
スミマセン・・。


伊勢海老
茹でた伊勢海老には
リゾットを合わせて。
それぞれにコンセプトがある。



きんきの煮付け
根室一本釣りのきんき。
ビックリするくらい大ぶり。
甘すぎず辛すぎず上品な味。



生うどん
新潟産の手打ち生うどんには
自然薯が練りこまれているとか。
それだけでももちろんうまいが
それだけでは済ませてくれない。


なめ茸、赤ピーマン、
プチトマト、きゅうり、
おくら、茗荷、大葉を
細かくきざんで乗せる。



完成度の高い皿がまたひとつ。
「創作和食」と言うと実に陳腐。
食べるのがもったいない芸術品。


甘いもん
デザート
11種類の穀物を使った牛乳かん。
フルーツと混ぜてサッパリと。



食材と手間とのギリギリのバランス。
何万円も払えばこれくらいはできる。
実は驚異的なコストパフォーマンス。


お店に飾ってある数葉の絵画。
良く見ると値段がついている。
主人はそのセレクションでさえ
センスを見せつけようとする。


リエーターとして実に貪欲。
チューボーですよ」はもはや不要だ。
えさき
03−3408−5056