三軒茶屋・久仁

「Google」トップページのロゴが
「Happy Holiday」仕様に。
さらにそのロゴをクリックすると、
素敵なイラストが現れます。お試しあれ。



記念日や季節の変わり目になると
ロゴが飾られて、なかなかおしゃれ。
創立9周年の時は「g」が「9」に。



さて、三軒茶屋のもつ焼き「久仁」である。
小洒落た店の多い三茶にあって、
頑固にそのスタイルを崩さない。
若者から中高年まで幅広い支持を得ている。


カウンターとテーブルと小上がり、
狭い店にギュウギュウに客がいる。
夜7時という混雑のピークに
ダメもとで覗いたら、3席だけあいていた。


入り口近くにいた知らないおばさんから
「ラッキーだったわね!」と声がかかる。
隣の席の客ともすぐ友達になってしまう。
老舗の居酒屋「久仁」はそんな店である。


酎ハイ
焼酎なら、サワーか酎ハイ。
あとは日本酒かビールの大瓶。
レモン入りの酎ハイジョッキが
くすんだカウンターで輝きを放つ。



煮込み
何の変哲もない、と言えばない。
でもそれが煮込みの良さである。



豚尾
文字通り豚の尾。「とんび」と読む。
原型をとどめており、グロテスクだ。



クタクタに煮込まれていて
箸でほろりと崩れる。
角煮気分でからしで食べるとうまい。
他に豚足、豚耳などもあり。



江戸中期、街道に茶屋が三軒あったのが由来。
茶沢通りは、三軒茶屋と下北沢をつなぐ道。
地名や道の名の由来は、けっこう単純である。


茶沢通りにはいろいろな店がある。
商店街に必ずあるすし屋やそば屋。
若い人が好む、カフェやバーの類。
イタリアンにフレンチ、中華に居酒屋。
地元の人は、毎日さぞ楽しいだろうナ。


串焼き
左から、つくね、ハツ、ガツを塩で。
残念ながらパイ(オッパイ)は品切れ。
焼き物はご主人がていねいに作業する。



しめ鯖
決してもつ焼きだけの店ではない。
このへんが懐の深いところなのだ。



お新香
かぶ、大根、セロリ、しろうり。



9時を回り、客が帰り始める。
窮屈なカウンターから、テーブルに昇格した。
スタッフはご主人のほかに若い衆が4、5人。
受け答えの歯切れがよく、気持ちがいい。



明るい蛍光灯に照らされる顔。
客たちの喧騒、もつ焼きの煙、
手書きのメニュー、酒の匂い。
初めて来た人でも、懐かしさを感じる。
どんなに混んで狭くても居心地がいい。


ガツ刺し
レバ刺しは品切れ。
素材がフレッシュ。



あったかいとうふ
濃い目の味噌ダレで。
冬のつまみに最適だ。



マグロ刺身、うなぎ串、いわし丸干など。
ネタが切れない限り毎晩11時まで営業。
気がついたら、2回転めの客でまた満員。
客層の広さもお分かりいただけるだろう。



結局、酎ハイ8杯。大瓶4本。
10時過ぎまですっかり長居。
一軒で、三軒茶屋の奥深さに触れた。


3人で6600円。これが人気の秘密か。
久仁
03−3410−7806