銀座・唐井筒

全英女子オープンが開幕し
日本人選手は上田、不動が2位
宮里13位と好スタートを切った。
4日間の戦いぶりに注目が集まる。


さて、銀座の割烹「唐井筒」である。
すっぽん料理で知られる店だが、
魚や季節の鍋など守備範囲は広く
ランチも営業していると聞いた。



銀座並木通り。資生堂本社前。
路地が碁盤の目のように走る。
クラブのネオン煌めくあたりだ。


右も左も雑居ビルで風景が同じ。
夜このあたりを歩くといつも迷う。
そんなビルの地下1階にある。
同伴族御用達のロケーション。


わさび菜とろろ和え
「わさびなとろろあえ」
仲居さんがサラッと言うので
なかなか聞き取れなかった。
初めて食べるかも。



ハモの干物
これも珍しい。
上品なお通しである。



すっぽんの卵
直径5ミリ程度の黄色い粒。
シソ酒の中に浸かっている。
話の種にと思って飲み干す。
当然シソ酒の味しかしない。



すっぽんの生き血
こちらはりんごジュースで割る。
りんごジュースの味しかしない。



運がよければこの生き血の中に
2つしかない胆嚢が入っている。
噛むと苦いのでそのまま飲み干す。


この場所で創業18年になるとか。
安定した仕事ぶりが随所に伺える。
材料は島原から取り寄せるらしい。
厳選したすっぽんを淡々と供する。


刺身
圧巻は刺身盛り合わせ。
解説しよう。
左の赤いのが刺身。
右の黄色いのは脂身。



脂身の上のハート型が心臓。
もちろんこれ一つしかない。
奥の右がレバー。
その隣に腸が隠れている。
内臓も残らず食べつくす。



から揚げ
骨付きの身をサッと揚げた。
どこまでも品の良さがある。




あらかじめ身が入っている。
それ以外何も入っていない。



仲居さんが恭しく取り分ける。
切り身の一つがかなり小さい。
今までいただいたことのある
ワイルドなすっぽんと趣きが違う。



野菜
ナス、ネギ、シメジ、ゴボウ
ダシをたっぷりふくんでうまい。



お店のHPによればすっぽんの効能は
滋養・清熱・沈静・造血・理血。
高血圧・慢性肝炎・疲労回復など。
漢方としても安全で栄養価が高い。


鍋というと冬のイメージだが、
夏バテ解消の切り札と考えれば
汗して食う夏のすっぽんも悪くない。


雑炊
野菜が結構腹にたまっている。
うまいが一杯しか手が出ない。



すっかり盛り上がった10時頃、
「お客様、そろそろ。」と促された。
確かにこれ以上長居すれば
周りのクラブも閉まってしまう。


とは言え・・
路上に佇む客引きのお姉さん達に
思いっきり後ろ髪を引かれながら
一心不乱に地下鉄の駅を目指した。


「銀座ですっぽん」という語感。
しかも夏場というのが通っぽい。
粋な大人になったような気分だ。
唐井筒
03−3571−0755