東中野・大成

今年の紅白歌合戦出場歌手が発表された。
話題の「嵐」初出場でジャニーズは4枠に。
文春が太鼓判を押したさくらまやは落選。
そういえば井上陽水の話はどうなったの?


さて、東中野のホルモン「大成」である。
実にうまい焼きとん屋があると誘われた。
東中野の駅で降りるのはおそらく初めて。


駅前の商店街には必要最小限の店が並ぶ。
夕方6時くらいだがことのほか暗い印象。
目指す店は意外にも新しくモダンな外観。
なぜこの場所にという違和感が先に立つ。



文字通り間口一間の小さな2階建て。
1階は7、8席くらいのカウンターのみ。
恐ろしく狭くて急な階段を上がると
2階には小上がりとお手洗いがある。


お通し
タンの塩茹で。
やわらかくてうまい。
舌の表面のザラつきは
よく見るとグロテスク。



刺身盛り合わせ
手前からガツ、レバ、
タン、ブレンズ、ハツ、
チレ、コブクロ
彩りも形も様々な
豚の生肉オンパレード。



スタミナ苑の牛刺しや
庭つ鶏の鳥刺しに匹敵。
フレッシュで味わい深い。


新しくてまだオープン間もないと思い
主人にやにわに失礼な質問をしてみた。
「どうしてこの場所にしたんですか?」
「とにかく物件ありきで決めました。
 このくらいの大きさで商売できて
 煙を出しても怒られない物件です。」


「前が新宿なので土地勘はあるんですよ。
 東中野は確かに人は多くないんですが
 贅沢ばかりも言ってられないですから。」


この場所は前も焼き鳥だか焼きとん屋で
居ぬきで内装だけ工夫して変えたと言う。
焼きとん屋を始めるのもなかなか大変だ。
やがて評判になり客がつくまで辛抱する。


カシラ塩
こんがりと香ばしく
ジューシーなカシラ。



レバ塩
上品で端正なレバ。
クセになる歯ごたえ。



新宿南口の鳥茂で10年修行したとか。
どちらかというと大衆的な大箱の店だ。
一方こちらはいつもお客の顔が見える。
声をかけたり話をして間合いをはかる。


メニューもそのエッセンスを受け継ぐ。
そこに主人のオリジナリティーを加え
ひとつひとつ丁寧に仕上げることで
とても洗練された焼きとんになった。


つくねとシロたれ
つくねは牛・豚・鳥の合挽き。
細かい工夫がこんなところに。
濃厚なたれが肉を引き立てる。



この内容で串1本300円は安い。
5本もいただけば腹いっぱいになる。
そのうち東中野の有名店になるかも。


店の名前は主人の下の名前だとか。
看板に一人立ちの気合いが表れる。
大成
03−3360−5822