下北沢・晃月

PGAツァーノーザントラストオープン。
石川遼は昨年この大会で予選落ち。
今年は2日目まで暫定ながら7位タイ。
1年間の成長の証を明日見せつける。


さて、下北沢の和食「晃月」である。
シモキタの住人に連れて行かれた。
ところがその人も初めてだと言う。
「雰囲気だけは下見したので。」だと。


南口を出て本多劇場脇のビルの地下。
ヴィレッジヴァンガードの向かい側にある。
もとは寿司屋だったという外観には
一見さんを寄付けない雰囲気がある。



中にはカウンターと小上がりと座敷。
狭い店内に効率よく席が配置される。
馴染み客が顔をそろえる家庭的な店。
予約してあった座敷以外は満杯である。


レバ刺し
トロトロで臭みのない新鮮なレバ。
焼肉屋で出てくるものより上品だ。



生カキ少し炙り
表面だけ軽く炙った三陸産のカキ。
生ウニ乗せやそのままの生もある。



お刺身盛り合わせ
キンメダイ、シロダイ、アオリイカ
ツブ貝、赤貝、マグロ赤身、中トロ
ホウボウ、タコ、ウニ、シラウオ



盛り合わせをおまかせしたら
これだけのものがドーンッと。
聞けばお刺身が一番の自慢。
とりわけシラウオはうまかった。


品数がとても多いのに驚かされる。
通常のものとその日のオススメが
A4の紙にこまかい字でビッシリと。
全部目を通すのにひと苦労である。


しめ鯖とブリの炙り
食欲をそそる照り。
プンと魚のにおい。
口に残る香ばしさ。
刺身もいいが炙りも。



タコの炙り柚子胡椒
何にでも利く柚子胡椒マジック。
タコの食感に味わいを添える。



ゲソの炙り
炙りだけで一部門できる。
コリコリと酒が進む珍味。



下北沢には相変わらず若い人が多い。
下手をすると我々が最年長だったり。
大人向けの店には覚悟と自信がいる。


「和みや」の肩書きとロゴの雰囲気から
チェーン店かと思ったらそうでもない。
デザインも雰囲気も良く練られている。
今度はご主人の経歴をじっくり伺いたい。


とんかつ
とんかつとかメンチカツとかアジフライとか。
焼酎に揚げものを合わせる人は少なくない。
賛否両論があると思うが私は賛成派である。



出てきた時には少しヘビーだと思っても
酒を飲めばそれなりにたいらげてしまう。
海のものが続いた胃袋に活気をもたらす。
サクサクの衣とソースの甘みが懐かしい。


赤貝の肝
普段なら捨ててしまう部分だ。
しっかり火を入れてポン酢で。
奥行きを感じる優しい味わい。



ブリの血合い
気がつけば好みの分かれるものばかり。
血合いの臭みや苦味も駄目な人は多い。
鮮度の良いブリの血合いはうまいと思う。
ビタミンや鉄分も多く含まれて体に良い。



白子の茹で上げ
こちらはサッパリ。
ホアホアと溶ける。



山菜のてんぷら
最後にもう一品揚げもので。
上品な薄い衣で仕上げられ
意外にアッサリのどを通る。



オススメは刺身だけではなかった。
魚も肉も炙りも珍味も揚げものも。
メニューは数が多いだけではなく
ひとつひとつしっかり裏づけがある。


この辺りでは珍しい大人向けの店。
オヤジ3人でさらに焼酎をあおって
仕事や私生活の話で盛り上がる。
いつしか下北沢にいることを忘れる。


2軒目は本多劇場前の「野ばら」に寄る。
会社を退職したT嬢が開いたバーである。
そこで今日も大声で会社の不満を言う。
T嬢にはすっかり軽蔑されたに違いない。
晃月
03−5465−1176