三軒茶屋・グッチーナ

上海万博がいよいよ今日開幕した。
テレビはこぞって現地から生中継。
ただテーマソングの盗作騒ぎ以来
マスコミの目線は明らかに斜めだ。
まだ1割のパビリオンが建設中だと。


さて、三軒茶屋のイタリアン「グッチーナ」である。
私鉄沿線に似合う「栄通り商店街」を抜けて行く。
10分ほど歩くので決して便利な場所とは言えない。
絵本から飛び出したようなピンクの2階建て一軒家。



1階はテーブルと厨房。2階は貸し切り向き。
小ぢんまりとしているが無駄のないレイアウト。
木製の家具と年季の入ったフローリングの床。
それだけでも家庭的な雰囲気が醸し出される。


季節野菜のバーニャカウダ
彩りも鮮やかな季節の野菜たち。
新手の前菜として少し前に登場し
すっかり定着したバーニャカウダ。



鮮魚のカルパッチョ
本日の鮮魚はスズキさん。
付け合わせに野菜たっぷり。



佐賀産ホワイトアスパラ
見事な太いホワイトアスパラ
半熟玉子を混ぜてビスマルク風。



ドイツの鉄血宰相ビスマルク
かなりの巨漢で大食いだったと。
好物はステーキの目玉焼きのせ。
それが由来で卵を乗せた料理を
ビスマルク風と呼ぶようになった。


北海道産仔牛のレバー
分厚くて立派なレバー。
きのこと一緒にソテーして
ローズマリー風味のソースで。



淡いローズマリーの風味が
レバーの旨みを引き立てる。


「いま明かされる田口昭夫シェフの秘密」
お店のウェブサイトに興味深いページが。
18歳の時イタリア料理店でアルバイト。
それがきっかけでこの世界に入ったとか。


以来「ニューオータニ」「サバティーニ
「赤坂グラナータ」などの名店で修業。
ローマ「ロゼッタ」ミラノ「トプカピ」にも。
1991年「グッチーナ」をオープンした。


田口のグチと当時グッチが大好きで
クッチーナとかけたダジャレである。
自宅にワインセラー3台を保有する。
もうひとり同じ顔の双子の兄弟がいる。


からすみのパスタ
ブロッコリーとあえて
サッパリとのど越しが良い。



生ウニのリングイネ
アンチョビクリームで
こちらはグッと濃厚に。
ウニとアンチョビの味が
口の中でジワジワ広がる。



写真を見てお気づきかもしれないが
間違いなくだんだん暗くなっている。
確かに周りの客はカップルばかりで
先ほどからハッピーバースデーの連発。


スタッフの大合唱は気恥ずかしいが
小ぢんまりした店ならではのご愛敬。
横目でチラチラと見ていた他の客も
やがて隣のカップルを祝福する一体感。


スカンピのグリル
ルッコラとフルーツトマトのサラダ
レモンを絞ってサッパリ食べやすい。
脂っこいイメージを覆す驚きの一皿。



牛しっぽの赤ワイン煮込み
グッチーナ定番の誉れ高い。
ホロホロと崩れる柔らかいテール。
暗くて何だかわからないのは勘弁。



コルクをあしらったデザートメニュー。
こんな細かい芸当が女性に人気の理由。
気が付いたらティラミスを発注している。



記念日のカップルたちに囲まれて
男女4人で深夜までワイワイ喋る。
普通なら憚られるかもしれないが
用途自由のこの店なら大丈夫かも。


コースもアラカルトも量はじゅうぶん。
コストパフォーマンスはとても高い。
おなか一杯になったのは覚えてるが
ワイン何本飲んだか一切記憶がない。
グッチーナ
03−3795−5587