北品川・加希川

ドイツのカイマーがプレーオフを制す。
第92回全米プロゴルフ選手権の結果。
ドイツ人としては初めての優勝である。
日本人選手は全員予選落ちに終わった。


さて、北品川の和食・加希川である。
「加希川」と書いて「かけがわ」と読む。
近所に住む同年代のJさんのおすすめ。
Jさんの奥さんはひとまわりも年下だ。


京急北品川の駅から旧東海道を下る。
一本国道側の裏道に瀟洒な外観の店。
ご近所かこのあたりで働く常連の客。
確かに知らない人には入りづらいか。



お通し
枝豆ととうもろこし。
茄子の揚げだしと
白身魚のマリネ風。
やさしい味わいのお通し。



お造り
カツオ、アワビ、
しめサバに白身
新鮮なお刺身がたっぷり。



荏原町で長くやとわれ店長をやっていた。
3年前に独立してこの店を構えたという。
ご主人とおかみさんはお似合いのご夫婦。
テーブルとカウンターをファンがうめている。


米焼酎
焼酎は米。断固お茶割。
Jさんの好みそのまま。



焼物
脂の乗った金目鯛。
煮つけもいいが焼いてもうまい。



品川駅よりも南なのになぜ北品川なのか。
その昔品川の宿場町はもっと南にあった。
旧東海道沿いには古い店や家並みが続く。
青山より麻布よりはるかに古い繁華街だ。


歴史のある街には寺社仏閣のたぐいが多い。
品川の宿場祭りなど一年中祭りが絶えない。
品川神社は幕府側、荏原神社は朝廷側とか。
江戸時代から続いた伝統はもう変わらない。


煮物
鯛のかぶと煮。
隣で食べているのを見て
おもわず発注してしまった。
「小さいけどいいですか?」と主人。
「小さくてもいいんです。」と私。



おでん
おでん屋さんとして
紹介されることもある。
実はこれが本業なのか。



大根、玉子、トマト。
トマトの甘さが抜群。


すっかりごちそうになりいい気分に。
腹ごなしに旧街道沿いを歩いてみる。
なぜか歯医者とクリーニング屋が多い。
Jさんの指摘通りの不思議な商店街。


旧東海道品川宿跡を示す立て札があった。
北品川の駅から数百メートル南側である。
家屋1600軒、人口は7000人あったとか。
その道幅は当時のままで面影を残している。



将棋の駒の柄の甚兵衛さんを着た
近所のおじさんがふらりと来て、
「うまいから一個持っていきな。」
とすももをプレゼントしてくれた。



人と街のノリはまるっきり下町である。
いつまでも散歩していたい気分になる。
加希川
03−3471−0363