高円寺・抱瓶

内閣不信任案が今日衆院で採決される。
与党内の造反拡大で国会は緊迫感を増す。
被災地も原発も復興計画もそっちのけに。
日本中が鼻白む思いで見つめているのに。


さて、高円寺の沖縄居酒屋「抱瓶」である。
「瓶を抱く」と書いて「だちびん」と読む。
駅前から中通り商店街をだらだら抜ける。
途中何軒も寄り道しそうになりながらも。


たどり着いた店は予想外に大きな3階建て。
1階に座敷とカウンター、2階にも座敷が。
1階はすでに満杯の賑わいで上に通される。
靴入れのレジ袋を持参して階段を上がった。



客層はあくまでも若くにぎやかで
大人数のグループで来る客も多い。


海ぶどう
口の中ではじける食感。
新鮮さのバロメーター。



島らっきょう
これだけでもじゅうぶん。
一気に沖縄ムードが漂う。



タコスソーセージ
辛口のタコスでパリッと。
オリオンビールによく合う。



高円寺には沖縄の人が多く住んでいるとか。
「抱瓶」以外にも「きよ香」「うりずん食堂」
「国道58号線」などグループで数軒を運営。
他にも沖縄料理の店が多く集まる街だという。


そもそも「抱瓶」とは携帯用の酒瓶のこと。
泡盛などを入れる沖縄地方に独特の酒器。
腰にくくりつけやすく三日月の形である。
一口あおって気合いを入れる酒飲みの流儀。


ポーク玉子
ポークは豚肉のスパム。
ランチョンミートとも言う。
日本だかアメリカだかわからくなる。
いくつかの食文化が交錯してできた。



ナーベラ
ヘチマと豆腐の煮込み。
もはや原形をとどめない。



「抱瓶」のブログをのぞくと意外な記事が。
スタッフがボランティアで東北に赴いている。
高円寺界隈の他の店の人なども誘い合って。
消防車に乗ってのピースサインはご愛嬌か。


石巻ピースボートには朝から300人。
ガレキ撤去のために集まった若者たち。
日帰り手弁当のライトな復興支援活動。
現地の様子もわかり別の意味で興味深い。


ラフテー
ふんわり柔らかいラフテー
泡盛とカツオだしで煮込む。
豚バラも皮つきの肉を使う。
似ているようで角煮とは違う。



スルルー
キビナゴの天ぷら。
コロモが結構厚い。
天ぷらというよりフリット



島唐辛子漬け
泡盛の中に島唐辛子
これを少しふりかける。
何にでもあう魔法の瓶。



この日は珍しく阿佐ヶ谷で芝居を見た帰り。
芝居というと必ずこちらに連れてこられる。
この前も荻窪で芝居を見て西荻で飲んだぞ。
中央線沿線は相変わらず演劇関係がアツい。


阿佐ヶ谷駅のまわりにも小さな店が多い。
居酒屋、焼鳥、立ち飲みのショットバーなど。
店の灯をたよりに高円寺まで辿り着くかも。
どの店もちゃんと客がいることに感心する。


ソーキソバ
たまに無性に食べたくなる。
それは私だけでしょうか。



ケチャップ焼きそば
人工着色料みたいな赤い焼きそば
沖縄ジャンクフードのとどめを刺す。



実は5月25日から臨時休業中である。
建物の耐震改修工事で6月30日まで。
今思えば確かに古い建物ではあったな。
崩落の心配がなくなったらぜひどうぞ。
抱瓶
0066−9677−85929
(予約専用、通話料無料)