青山・倉凛悠

なでしこジャパン今夜いよいよ準決勝。
開催国ドイツを延長の末降す大金星から
初の決勝進出をかけたスウェーデン戦。
フジテレビは地上波での生中継を決めた。


さて、青山の創作和食「倉凛悠」である。
そのまま、「そうりんゆう」と読むとか。
青山通り伊藤忠の前から墓地へと向かう。
その先に何もないので普段は通らない道。



入り口に一斗樽がある理由は後ほど。
テーブルが8卓に小さなカウンター。
隣席との間にちょっとした間仕切り。
席と席の間隔も広くゆったり座れる。


お通しとおり酒
ビールとお通し3品。
CMみたいなカット。
手前のお猪口はおり酒。
口当たりの良い甘口酒。



出汁巻き玉子
見た目もきれいな
あつあつふわふわ。



おこぜのから揚げ
食いでのある一尾
カリカリもちもち。



広島の酒造会社「山陽鶴」の経営である。
入り口の一斗樽にも社名が刻まれている。
芸西条は環境に恵まれた日本酒の産地。
灘、伏見とともに三大銘醸地と呼ばれる。


地元でも「倉凛」という店をやっている。
「倉凛悠」はその東京支店というわけか。
いわば酒造メーカーのアンテナショップ。
数ある日本酒と瀬戸内の魚が自慢の店だ。


利き酒
左から大吟醸純米吟醸
本醸造、麗酒、発泡のおり酒。
次に飲む酒を選ぶための試飲。
これだけでも結構酔っぱらう。



日本酒
山陽鶴の大吟醸「ほんと」。
スッキリと淡く飲みやすい。



お刺身盛り合わせ
鯛、ひらめ、すずき
かんぱち、たこ。
すべて瀬戸内の魚。



今回ふと思い立っておよそ10年ぶり。
あらためて食べログを見直したところ
口コミはなんと酷評に次ぐ酷評である。
「待てど暮らせど料理が出てこない」と。


入院した昔の友達を見舞うような気分。
結論として料理のレベルには問題ない。
酒はそもそも本業で変わるべくもない。
ただ確かに接客には行き届かない所が。


昔フロアを仕切っていた女性がいない。
酒屋の社員風のおじさんが一人だけだ。
愛想は良いが動きが悪い典型的タイプ。
厨房とフロアの連携と段取りの問題か。


ゴボウのから揚げ
懐かしくてたのんだ名物は
確かにカリカリではあるが
残念ながらアツアツではない。



サラダ
ちりめんじゃこと豆富のサラダ。
厨房の人は変わってないと思う。
それほど以前と同じ味と見た目。



鯛の塩辛
鍋の前にもうひと品。
酒を楽しむ格好のアテ。



美酒鍋
芸西条地方に伝わる郷土料理。
酒蔵の若い衆の賄いが発祥とか。
出汁3割日本酒7割というほどに
ぜいたくに日本酒を使った寄せ鍋。



アルコール分は全部飛んでしまう。
日本酒のコクと柔らかさだけが残り
魚や野菜を引き立てて実にうまい。


食べログの酷評を本気で心配したが
最後に美酒鍋をいただいて安心した。
ただ店はヒマそうで予断を許さない。
だれか心ある人が助けてくれないか。
倉凛悠
03−5770−6562