恵比寿・ル・リオン

女優の黒木メイサが妊娠していたとか。
赤西仁との交際が発覚してから2週間。
それぞれの事務所に「おめでた」を報告。
加えて結婚の意向も示しているという。


さて、恵比寿のビストロ「ル・リオン」である。
東口の五叉路からみずほ銀行脇を斜めに。
バス通り裏のなんの変哲もないこの路地が
近頃恵比寿のグルメストリートとか言われる。


中華焼鳥エスニックとジャンルはさまざま。
いずれも評判をよく聞く店が集まっている。
テラス席のビニールが鉢植えで囲まれる。
花屋か植木屋と見まごうやや異様な外観。



店内のイスやテーブルなど調度品から
照明器具や写真立てのような小物まで
適度に年季が入ってとても雰囲気がある。
パリの裏道のカフェにでもいるような気分。
(行ったことないけど)


パテ・ド・カンパーニュ
ぎっしり詰まってしっかりうまい。
5人で切り分けてじゅうぶん満足。



キノコのサラダ
シャンピニオン・ド・パリ
プルロ、ピエルブルー。
3種のキノコが香ばしく力強い。



レンズ豆のサラダ
レンズ豆ってこんなにうまかったか?
シンプルなサラダでその実力を知る。



伊藤章良さんは「東京百年レストラン」で
この店のステーキのことを褒めていた。
昼でも夜でも欠かさずステーキがある。
パリのカフェとはそういうものだと言う。


そう言えば作家の藤田 宜永氏を取材した折
六本木のブラッセリーヴァトゥのテラス席で
昼間からでかいステーキをパクついていた。
20代に翻訳家としてパリに暮らした人だ。


フライドポテト
ステーキのサイドディッシュか。
これだけでも十分なツマミに。
サクサクと素朴な食感が良い。



カスレ
鴨肉とソーセージと白インゲン豆
じっくり煮込んだ南仏の郷土料理。
ここまでの本格派はなかなかない。



私たちより先に来ていた隣席のお客に
うまそうなロースト肉の塊が供された。
あわよくば同じものをと聞いてみたら
なんと客が持ち込んだ鹿と猪だという。


恵比寿のビストロに自前の鹿と猪の肉。
しかも小さな子どものいる家族連れだ。
都会のマタギか貴族のなれの果てか?
ここで蝶が舞えば猪鹿蝶の出来上がり。


やまゆりポークのロースト
ボリュームたっぷりのポークを
時間をかけてローストした一皿。
あっさりと肉のうまさを味わう。
柔らかいシュープレゼとともに。



子羊もも肉のロースト
外はこんがりでも中は赤々と。
切り分けてその存在感に眩暈。
ほのかに香るワイルドな羊肉。
隣の席の鹿や猪にも負けない。
はずだ。



チーズとドライフルーツ
豊富な種類のチーズの中から
好みに合わせて盛り合わせる。



チーズは残ったパンを片付けるおかず。
お新香とごはんの関係と同じだと言う。
以前フランス人に聞いて妙に納得した。
残ったワインも同時に片付くスグレモノ。


「今度また狩りに出て鹿が獲れたら
なじみのレストランに持っていこう。
ビャンキュイ(ウェルダン)に焼いて
よく合う赤ワインをボクに薦めてくれ。」


生まれ変わったら私はフランス人だな。
5人で38,000円くらいお代を払えば
そんな夢を見ることも許してくれる店。
ル・リオン
03−3445−8131