麻布十番・東郷

フィギュアスケートの世界選手権最終日女子。
鈴木明子がフリー2位の健闘で初の銅メダル。
ショート2位の村上佳菜子はミスが目立ち5位。
逆転優勝を目指した浅田真央は6位に沈んだ。


さて、麻布十番の和食「東郷」である。
各界のセレブが住む元麻布ヒルズ1階。
こんなところにレストランがあったのか。
エントランスの脇に目立たない看板が。



6人では少し広すぎるくらいの個室にて
月ごとに変わるシェフのおまかせコース。
今から書く記事は2月にいただいたもの。
気前のいいセンパイにごちそうになった。


初めに
ゴルゴンゾーラとおもちのキャベツ包み焼
包みを開けるとふわりと湯気がただよって。



しっとりキャベツとモチモチおもちの中に
ふいに現れるゴルゴンゾーラがピッタリ。
茶色いお醤油パウダーがよく利いてる。



前菜
右上が飯蛸スモーク右下は安肝寿し
左上は甘エビとたろ芋のタルタル
そして左の手前は菜の花生ハム
それぞれがよく粒だって美味しい。



お造り
長崎産の鯛とウニは少量でも甘い。
タマネギのソースでシャキシャキと。



シェフの東郷氏はニューヨークの寿司店時代に
かの松久信幸氏に誘われて「NOBU」に入る。
以来ニューヨーク、ロンドン、東京の各店を渡る。
どこかインターナショナルな香りの逆輸入和食。


石がま
冬カキと野菜色々石がまチーズ焼
広島産のカキはもはやあとかたもなく
グラタンのように中に溶け込んでいる。
逆にジャガイモやレンコンはゴロっと。




蕎麦
ふきのとうとしらす大根おろし
少量でさっぱりと後半につなぐ。



もともとはイタリアンの店でピザの釜があった。
それを利用してダッチオーブンの料理を出す。
2009年のオープンからは2年が経過したが
確かに人通りもなく店を出すには不向きな場所。


本格的な店構えなのにスタッフは妙にフランク。
スペースは広いが席数が少なすぎて不安になる。
考えてみれば何から何まで商売っ気がないのだ。
場所があいていたので趣味で店を出したかのよう。



寒ぶりのパンフライは濃厚な味。
下に芽キャベツを敷き上にいくら。
ベーコンとマスタードの風味で
フワッと南フランスの香りがする。




鹿児島産黒毛和牛のサーロイン。
フォアグラのテリーヌとトリュフと
さらにアボカドと百合根のソースで
贅沢な食材が小さな世界にギュッと。



食事
初春の野菜と浅利のご飯。
豪勢な食材が続いた後で
素朴な味わいにホッとする。



甘味
最中の中にもアイスとオレンジでさっぱり。
赤ピーマンのクレムブリュレバジルソース。



接待か記念日かセンパイのおごりの時に。
お料理はすこぶるつきにうまくて高得点。
商売になってるかどうかこの際考えない。
一緒に行った人をきっと驚かせられます。
東郷
03−3456−1861