渋谷・みつ央ふたたび

ソフトバンクを退団したペニー投手が
米国に帰国後自身のツィッター上で
「米国に帰ってきて最高!」と呟いた。
米大リーグ復帰へ交渉中との情報も。


さて、渋谷の小料理「みつ央」である。
渋谷から246号の南平台交差点近く
となりのバーの看板しか目に入らない。
いったい何から隠れているのだろうか。



穴蔵に迷い込んだような居心地のよい空間。
8人がけのカウンターと別に小部屋がひとつ
なぜかカウンターより少し低くなっているので
主人は「小上がり」でなく「小下がり」と呼ぶ。


一人でやっていると給仕ができないので
その部屋はめったに使われることはない。
できればほかに客の居ない貸切状態で
カウンターに陣取るのが一番楽しいかも。


前菜
佐賀の白魚をお酢で丸飲み
口の中でピチピチとはねる。
かまわず一気に飲み込めば
これ以上ない新鮮な味わい。



主人は利き酒師の免許を持っていて
料理に合うものを的確に薦めてくれる。
静岡県大村屋酒造の「おんな泣かせ」
口当たりよく飲みやすい純米大吟醸



お造り
さよりとめばちマグロのづけ
分厚い平貝は食べ応え十分。



もともとは三宿で料理屋を営んでいたが
10年目に体を悪くしてその店をたたんだ。
やがてここにひとりで小さな店を持った。
酒も肴も店の空気もすべて主人が決める。


合鴨と帆立
合鴨も帆立ももちろんうまいが
おすすめは影に隠れた山ぶき。
田舎風に甘辛く仕上げた自信作。



酒は札幌日本清酒の「千歳鶴」
意外にくせになる純米にごり酒



たけのこ田楽
柚子胡椒で香ばしく
奥はたけのこと姫皮
ヤリイカのあえもの。



日記を見返したら2年ぶりの再訪だ。
その間にも一度店を閉めていたとか。
何があったのかとても気になったが
それ以上聞きづらい雰囲気があった。


2年前はもっとギラギラしていたかも。
主人のおすすめもハッキリしていた。
今夜は客の話を笑顔で聞いている。
脂が抜けて丸くなったような気がする。


コロッケ
昔懐かしい洋食シリーズから一品。
ナポリタンやマカロニサラダなどの
洋食メニューを入れるのがこだわり。




3本目は大阪秋鹿酒造による
清酒秋鹿「倉垣村」純米吟醸酒
芳醇でまろやかな濃醇辛口。



ご飯
春らしくグリーンピースご飯
らっきょうと野沢菜とともに。



4人で3万円という良心的な値段。
そもそも商売っ気がない店である。


日本酒についても料理についても
質問すればしっかり教えてくれる。
それ以外はじっと黙って料理する。
昔より丸くなった主人がカッコいい。
みつ央
03−3780−1787