本所吾妻橋・海作

「撮影かと思ったら本物の火事だった。」
京都東映撮影所「第1ステージ」が全焼。
撮影中だったがけが人などはなかった。
照明など電気系統のトラブルが原因か。


さて、本所吾妻橋の「海作」である。
今年になって初めての江戸文化研。
メシ会のついでに江戸の粋に触れ
今はやりのぶらり系番組を実践する。


開業近いスカイツリーを横目に
隅田川左岸を歩いて北へ向かう。



言問橋を渡り夕闇の向島界隈まで。
お座敷に出る芸者衆が先を急いで
ちょうど下校中の小学生と交錯する
そんな写真を狙ったが無理だった。


小一時間の散歩で程よく腹が減る。
季節のお題である「貝」を目指して。



刺身盛り合わせ
ひと口に貝と言ってもいろいろ。
アワビ、赤貝、さざえ 、ツブ貝
とりがい、白みる、ホタテ、平貝
美味しい平貝は表面がザラザラ。


ツブ貝は別名をエゾボラと言う。
アワビとさざえの間くらいの味。
この店で貝でないのはタコだけ
背骨がないのが品揃えの基準か。



シジミのニンニク漬け
青森の十三湖で獲れた。
茨城産の質のいいのは
震災以来入らないとか。
濃い味つけで酒が進む。



煮物盛り合わせ
左のとこぶしは肉厚でうまい
右に姫さざえで奥がしったか
しったかはコリコリしてうまい
まん中の大きいのはバイ貝。



貝の名前は意外に答えられないもの。
主人の説明を聞き必死でメモを取る。


岩牡蠣
宮崎産の見事な生岩牡蠣
ものすごくでかくて厚い
濃厚でミルキーでうまい。



ハマグリ
九十九里のハマグリをしょう油で香ばしく。
歯ごたえしっかりで噛みきれないくらい。



ホンビノス貝
元々アメリカの船について来た
東京湾でとれる生命力の強い貝。
15年くらい前から売り買いされ
ハマグリと同じように出される。


ハマグリに似てるがそれ程うまくない。
堅くて筋張ってるとか歯に挟まるとか
勝手に比べられては文句をつけられる
ホンビノス貝はなんだかかわいそうだ。



ホタテかつ
フライでなくあくまでホタテかつ
ソースとキャベツでかつっぽく。



みそ玉焼き
最後に店主のオススメはみそ玉焼き
8種の貝を白みそと玉子で陶板焼き。
しろみる、ハマグリ 、平貝、赤貝、
ほっき、ホタテ、エゾボラ、かき。



火が消えるまで時間をかけて焼く。
こげつかないようよくかき混ぜる。
「うまいものを食べるためなので
少しだけ苦労してください」と主人。



最後にご飯を混ぜてシメに最高。
めずらしくて美味しい貝料理だ。



いろいろな貝を堪能できる。
容姿が変われば味も変わる。
貝好きなら一度訪れるべし。
下町で見つけた掘り出し物。
海作
03−5608−3900