青山・えさき

ガガ様のインドネシア公演が中止に。
イスラム強硬派の強い反発を受けて
肌を露出した衣裳や歌詞を問題視し
「不道徳でこどもに悪影響」との主張。


さて、青山の和食「えさき」である。
骨董通りから外苑前に移って7年。
素材にこだわり創意工夫にあふれ
今やミシュラン三つ星の名店である。



個室とテーブルとカウンターの席を
シチュエーションで使い分けられる。
内容と値段で3種類あるコースのうち
今日はまん中のものをいただくことに。


前菜
富良野山本農園グリーンアスパラガス
佐島のさざえとアクセントのクレソン
さざえの肝の濃厚なソースがはまる。



お造り
今日捕れたばかりの魚は
上品でうまい淡路島の鯛。



焼き物
石川県産人参と大根のグリル
じっくり焼いて味噌のソースで。
ボリュームもたっぷりで大満足。



初めて訪れたのはテレビの取材だった。
外苑前に移った当初は正直ヒマそうで
「『チューボー』に紹介してくれません?」
とご主人に真顔で頼まれたりもしていた。


ご主人の江崎新太郎さんは私と同年代。
テレビの取材に積極的に対応するあたり
もともと広報活動に熱意のあるタイプだ。
それが後の成功に結実したと思われる。


揚げ物
長崎産のとこぶしをサックリ揚げて
生のりと柚子胡椒のソースがうまい。
勿体なくて思わず貝がらを舐めた。



お魚
玄界灘の鰆の酒蒸しの上に
紅ずわい蟹のおだしと春野菜
菜の花、春キャベツ、そら豆
スナップエンドウ ブロッコリー



ご主人の熱意にも十分応えられずにいたら
ある時ミシュランでいきなり二つ星を獲得。
『チューボー』に紹介する必要もなくなった。
それからアッと言う間に有名店の仲間入り。


2010年にはさらに三つ星に昇格した。
星が増えるのにつれて予約も取りづらく。
前に来た時はまだ二つ星の頃だったから
今回の再訪は少なくとも4年ぶりである。


煮つけ
きんきの煮付けは
根室の一本釣りだ
ホロホロほどけて
白飯がほしくなる。




ご飯
ホタルイカとふきのとうの
風味豊かな炊き込みご飯。
桃源郷の油揚げの味噌汁と。



甘いもん
濃厚なミルクプリンに
いろいろなトッピング。



まん中のコースはひとり10,500円。
味も量も満足して気分よく席を立つ。
初めて「えさき」を訪れた時のことを
帰り際ご主人に恐る恐る聞いてみた。


「私が取材でうかがったの憶えてますか?」
「いやぁ、あの頃は沢山ありましたからね。」
にこやかだがはっきり「覚えてません」と。
やはり『チューボー』紹介しておくべきだった。
えさき
03−3408−5056