森下・みや古

全英オープンはヘンリク・ステンソンが初めての栄冠。
最終日最終組フィル・ミケルソンとふたり別次元の死闘。
この日だけで10バーディーを奪うプレーは神がかっていた。
大会最少ストローク、最多アンダーパーの記録も更新した。


さて、森下の深川めしの老舗「みや古」である。
ほぼ半年ぶりの江戸文化研究会の例会である。


駅でいうと森下と清澄白河の中間あたりか。
案内表示を頼りにしばらく細い裏道を抜けて
深川めし本家」の古びた看板に出会えたら正解。


店の前の「お品書き」もかなり年季が入っているし


深川めしの由来」の立て札は笹がかぶって見えない。


玄関のわきの生簀にあさりがたっぷり格納されていた。


開店の時刻にうかがったためか広い店内はわれわれだけ。


壁にはメニューとともに店の歴史を彩る数々のお写真が。
こちら当店にて「鬼平犯科帳」の制作発表で中村吉右衛門


店先に並ぶ若き日の勘三郎橋之助、左は中村扇雀か。


テレビ番組の収録で池波志乃さんと一緒の当店店主。


お通し

お通しはなんとあん肝
お通しの割にたっぷり。


あさりのぬた


青柳のぬた


見た目は同じ。


竹の子天ぷら

ホクホクとうまい。
生姜と大根おろし
4人分でタワー4つ
盛り塩かお灸みたい。


創業大正13年、初代は元々大工さんだったとか。
娘ばかりが3人生まれて大工は継がせられないと
日銭稼ぎのため天ぷら屋を開いたのが店の始まり。
地元のあさりで深川めしを作ったのは2代目店主。


その頃あたりでしじみでなくあさりが獲れたなら
淡水でなく海水が近くにあったことの証しである。
森下は東京湾から隅田川をそこそこ上った所だが
当時はこのあたりが海岸線だったのかも知れない。


自家製ふき味噌

甘くて濃い味
酒のつまみに。


沖あさり磯焼き

大きなあさりは磯の香り
海辺でバーベキュー気分。


勘三郎の写真の話からだろうか
いつの間にか大河ドラマの話題に。
江戸文化研究会はこの手の話が多く
大河か鬼平犯科帳は必ず出てくる。


ちなみにこれまで大河ドラマ
大石内蔵助を演じた役者は4人。
長谷川一夫江守徹緒形拳
そして勘三郎(当時勘九郎)である。
・・みたいな話が大好きなのである。


ところで勘九郎は子供時代に天才と称され
早くからテレビや映画で大活躍していた。


余談だが、大河ドラマ天と地と」の中で
上杉謙信の子供時代を演じていたのが
勘九郎だと私は長い間勘違いしていた。
実際は中村又五郎(当時光輝)だった。
・・みたいな話も大いに盛り上がるのだ。


あさりのかき揚

あさりとねぎだけのかき揚
甘めの天つゆでシンプルに。


小鍋仕立ての深川鍋

あさり豆腐油揚げえのき春菊
その陰に大量のねぎとごぼう


こってり味噌仕立てでうまい。


店に来てからそこそこ時間も経つが
われわれのほかはカップル一組だけ。
4月のあさりの旬を狙って来たのだが
平日の夕方ならこんなものだろうか。


深川めし

竹わっぱに深川めしで気分も盛り上がる。
あさりの風味がしみこんだご飯がうまい。


お腹いっぱいになって4人で18000円。
すいていたしお店大丈夫かと心配になる。


このあたりは概ね閑静な住宅街である。
帰りは閉館後の芭蕉記念館の前を通り
新大橋を渡って一路水天宮まで歩いた。
少し汗がにじみ川を渡る風が心地よい。

(新大橋の途中で東側を振り返った景色)


みや古
03−3633−0385