神楽坂・坂の上レストラン

大関豪栄道が14日めで初優勝を決めた。
角番でスタートして見事な気力充実ぶり。
角番大関の優勝は平成20年の琴欧州以来。
大阪出身力士の優勝は昭和5年の山錦以来。


さて、神楽坂のイタリアン「坂の上レストラン」である。
前に来たことがあるのですぐわかると高を括っていた。
「確か古民家を改装した一軒家レストランだったと思う」。
神楽坂の路地裏はそんな一軒家レストランだらけなのだ。



同じ道を行ったり来たりしながら漸くたどり着く。
築45年の風情たっぷりな古民家を改装したとか。
2階建ての店は大小さまざまな個室が並んでいる。
古民家とイタリアン、たたみにテーブルのミスマッチ。


先付け
左はイサキのカルパッチョ
右手前が米ナスのマリネ
奥はメカジキトマト煮込み
美味しいものを少しずつ。


冷前菜
リードボーと牛の胃のコンフィ
たけのこのサラダとともに
バルサミコソースでピリッと。


温前菜
手前がエゾアワビフリット
奥にはコシアブラフリット
エゾアワビはやや小ぶりだが
実がクッとひきしまって旨い。


神楽坂仲通り」と「兵庫横丁」の間の路地。
「お忍びの人をうしろからつけてみても
ふと横に入られるとわからなくなる。」
「かくれんぼう横丁」という名の由来だ。


芸者さんこそ見かけなくなってしまったが
横丁からフッと現れるような期待感がある。
表通りの喧騒と現実の煩わしさから逃れて
自分がかくれてしまいたい衝動に駆られる。


パスタ
自家製カヴァテッリに
ふわふわカルボナーラ


トリュフがかかった外見は
スープかリゾットかと見紛う
ボリュームたっぷりのソース
味もしっかり濃厚カルボナーラ


魚料理
オマール海老のソテーアメリケーヌソース
直球のイタリアンに神楽坂で出会えるとは。


お口直し
キウイとライムのシャーベット。


肉料理
手前は超熟成和牛ランボソのソテー
たまりしょうゆのソースを合わせて
奥のフォアグラはマンゴスチンのソース。


ランボソは柔らかくてうまい
牛のもも肉の希少部位らしい。


個室ばかりの客席はいずれカップルか接待か。
ゆっくり食事を楽しむと時間の感覚を失う。
店の外ではもう何年もの時間が経っていて
誰も自分を見つけられないこともあるかも。


デザート
チョコレートアイス
コンポートされた
グリオットチェリー。


お酒に漬けた瓶詰のさくらんぼを
グリオットチェリーと言うらしい。


満腹でかくれんぼう横丁に踏み出すと
黒塀と石畳の迷宮が待ちかまえている。
やっぱり表通りに戻らなければならない。
せめて今日は帰りに道をおぼえて行こう。


坂の上レストラン
03−3266−5955