西麻布・HOUSE
阿蘇山で36年ぶりの爆発的噴火が発生し
警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられた。
火山の地下水がマグマの熱によって温められ
沸騰して爆発する「水蒸気爆発」と見られる。
さて、西麻布のフレンチ「HOUSE」である。
かつてBSでご一緒した皆さんと久しぶりに。
さかのぼれば前回2012年の5月以来だから
これまたオリンピック並みのご無沙汰である。
「鹿肉が絶品」とともだちがインスタに上げていた。
ちょうど店選びに苦慮していたところだったので
おしゃれだし場所もいいしと思い切って予約した。
鹿肉はなかったがこのおまかせメニューが侮れない。
前菜その1
北海道産キングサーモンのスモーク
イクラのタルタルにビーツ、アボカドムース
サーモンは珍しく細かくみじん切りで
イクラとアボカドムースによく合って
「ひと皿まるごと北海道」を堪能できる。
前菜その2
モッツァレラブラータ&ストロベリー
ザクロとカシスビネグレット
繊細で気のきいたスィーツのような前菜
モッツアレラのおかげで立派な酒の肴。
10年前私がBSの番組を作っていたころは
視聴率のプレッシャーもなく天国のようだった。
人も社風もなんとなく明るくおおらかだった。
最近はついに機械で視聴率を調べるようになった。
10年前の天国のような時代しか知らない人もいる。
10年前から今も変わらずBSに携わる人もいる。
逆に最近のBSのことしか知らない人もいるわけで。
みんなの話を突き合わせるといろいろと見えてくる。
パン
ストウフの中身はふわふわのパン
切り出した断面図を見てください。
前菜その3
高知県産スイートヤングコーンのグリル
コーンクランブル&ヒゲペースト
前菜その4
塩原農園グリーンアスパラガスのグリル
フライドエッグ&焦がしバターソース
「ヤングコーンの次にアスパラガスかよ!」
とちょっと思ったが美味しかったから許す。
アスパラガスを卵にからめて実に香ばしい。
前菜その5
北海道産水タコのコンフィ
マッシュポテト&トマトサルサソース
「タコのコンフィってちょっとめずらしくない?」
マッシュポテトとトマトサルサソースの中に
タコがすっかり溶け込んで存在感を消している。
素材の味わいよりも複合技で新しい何かを感じる。
別に自分がそうだと自慢するつもりはないが
いずれにしても一度でもBS経験のある人は
カリカリ地上波だけやっている人に比べたら
やっぱり巾があるしいろいろと寛容に思える。
メイン
広島県産放牧和牛経産熟成リブロースのロースト
熟成感たっぷりやわらかい和牛リブロース
グレイン
高知県産真アジと茗荷のホワイトピラフ
実山椒ソース
山椒がピリッと利いてエスニックな味わい
それだけでなく素材が混ざって複雑な味。
和風の食材をこんなアレンジでという発想。
かき混ぜていただくときの何気なさとうまさ。
ワインを何本もあけてひとり1万円を超えた
幹事役としてはヒヤヒヤしたが満足感は上々。
これだけおいしいものが並べばワインも進む。
その結果予算がオーバーしても文句は出ない。
西麻布あたりにありがちな気軽なビストロ
大人数のパーティなど貸し切りも良さそう。
ただし料理はそのレベルをはるかに超える。
次はぜひうまい鹿肉のある日に来てみたい。
HOUSE
03−6418−1595