渋谷・長崎飯店

安室奈美恵の新曲「60s70s80s」が
オリコンシングルランキングの1位を獲得。
近作では、R&Bやヒップホップ寄りの作風を
ストイックに貫き実に9年3ヶ月ぶりの快挙だ。


さて、渋谷の中華(?)長崎飯店である。
おなじみMさんのとっておきの最新情報。
安さも大事なテーマ、タクシーはご法度。
もちろん今日も赤坂から電車でGO!!


道玄坂の途中に「百軒店」という看板がある。
奥は円山町のラブホテル街へと連なる商店街。
その向かい側の細い路地に長崎飯店はある。
いつも右側のまばゆいネオンに目が眩んで
左側に路地があることさえ気づかなかった。



なぜ「長崎飯店」なのか?
「長崎」に本店があるのか?
「長崎」さんがやっているのか?
来る前の疑問は看板を見て一発で解消。
長崎ちゃんぽん、皿うどんの店なのだ。



店は結構奥が深く5,6人なら円卓もある。
「自家製珍味」なる魅力的なメニューから
ビールのつまみにとりあえず3品をたのむ。


腸詰
シンプル。前菜の基本。



合鴨ロース
脂がのってうまい。



ピータン豆腐
ピッタリのとり合わせ。



渋谷・道玄坂で創業35年の歴史がある。
「伝統と格式」を誇るというよりも
「年季と気合」を感じる街の中華屋さん。
壁に掛かった「グラバー邸」が泣かせる。



皿うどん
細麺と太麺のセレクトで、
細麺はサッと揚げてある。
野菜たっぷり、アサリも入っている。
ちょっと懐かしい定番の味付けだ。
酒は紹興酒のロックに変わった。
皿うどんはしめではない。
あくまでもつまみとしていただく。



焼き餃子
焦げつき気味の羽がアクセント。
ひとつひとつはかなりデカイ。
アッサリした特製つけだれで、
キャベツの甘さも伝わって来る。



タコ唐揚げ&鳥軟骨唐揚げ
二つ並べて交互に食べると
柔らかい唐揚げと硬い唐揚げの
行ったり来たりが心地よい。



味付砂肝
ネギとハッカクの香りが
絶妙のバランスでうまい。



「麻婆豆腐」や「青椒肉絲」もある
でもここでは珍味を肴に酒を飲みたい。
紹興酒と珍味があれば永遠にまわせる。



我々が長居をしている間にも
他のテーブルは結構早い回転。
主流は3,4人のサラリーマン。
みな同様に皿うどんをつまみにビールを飲む。


ひとり客やカップルも意外に多い。
晩飯目的で餃子と長崎ちゃんぽん。
一体どうやってこの店を知ったのか。


勘定も済んで、さらにねばっていると
すごい勢いで空いた皿を片付けられた。
酒と珍味で永遠にまわしていたかったが、
多少の罪悪感を感じてしめの発注をする。


蒸し餃子
永遠の宴もこれを食べると終わるだろうと
容易に想像がつくモッチリとした蒸し餃子。
焼き餃子と同じつけだれでいただく。



長崎ちゃんぽん
かなり満腹だったがせっかくなので。
こちらも野菜たっぷりな上に
カキを細かく切ったものが入っている。
スープにもカキの風味がしみてうまい。



「自分は元々渋谷の人間ですけど、
こちらのお店は知りませんでした。」
帰り際にママに聞いたら
昔はこの路地にどじょう屋など
古い店がいろいろあったと言う。
今はみんな新しくなってしまった。


たぶんママのお孫さんと思われる、
小学生くらいの女の子がひとりで
横のテーブルで晩御飯を食べていた。
顔見知りの客がいれば気軽に話しかける。
もちろん「自家製珍味」の味も出色だが、
そんな家庭的な雰囲気が一番の魅力かも。


気がつけば4時間の長居。
3人で紹興酒2本空けて14,300円
お値段もじゅうぶん家庭的。
長崎飯店
03−3464−0528