赤羽・まるます家

2012年の大河主演は松山ケンイチ
平清盛」の青年期からの生涯を描く。
幅広い年齢層を演じ分ける必要もあり
どんな役でもこなす演技力が決め手に。


さて、赤羽の居酒屋「まるます家」である。
創業昭和25年今年で60年の老舗である。
JR赤羽駅前から一番街商店街へと入る。
古い店が並ぶ中に堂々とした威容を誇る。



定休日以外毎朝9時から開いている。
居酒屋天国赤羽の中でも筋金入りだ。
この日も仕事を一日の前半に寄せて
会社に内緒で午後4時にたどり着いた。


大きなカウンターが2つある1階は満員。
もう一度言うがまだ午後4時である。
2階の座敷に上がるがこれまた広い。
満員でなくとも3人以上は2階になる。


鯉のあらい
見事なピンク色の鯉。
酢味噌をつけて食べる。
心地よい歯ごたえがある。



うざく
うなぎとわかめときゅうり。
酒によく合う酢のもの。
「鯉とうなぎのまるます家」
看板に敬意を表して。



「当店は飲んでいる方はお断りです」
「お酒は一人三杯までといたします」
長年の経験の中で培われてきた
独特のルールが店の品位を守る。


朝9時からやっているというのに
たちの悪い酔っ払いは全くいない。
これも創業以来60年のなせる技。
店と客の大人の関係がそこにある。


ジャンボチューハイ(ジャンチュー)
「一人三杯のルールを乗り越える
ワープみたいな方法があるんです。」
1リットル入りのジャンボチューハイ。
これも一人三本まで飲めるのだと。



赤羽のあたりには昔から工場が多く
夜勤明けの工員に酒を出していたと。
工場もなくなり工員もいなくなったが
朝9時からの営業だけは残っている。


客のほとんどが職業不明のオヤジたち。
カウンターの接客は全員がおばちゃん。
満員の客と100を越えるメニューをさばく。
実は1階でそれを鑑賞するのが楽しい。


ネギぬた
酢味噌系のものがかぶった。
なんとなくそんな気分なのだ。



カキフライ
「始めました」の張り紙につられ。
おおぶりの立派なカキフライ。



孤独のグルメ」という漫画がある。
ある個人貿易商の男のひとり飯の話。
慣れない店に入って注文に苦労したり
意外なうまいものを発見して喜んだり。


その中に「赤羽のうな丼」という話がある。
店名こそ出ないが明らかに「まるます家」だ。
空腹の主人公は豊富なメニューがうれしくて
うな丼におかずをたのみすぎて残してしまう。


すっぽん鍋
一人前なんと700円。
だしもじゅうぶんうまい。
麻布や赤坂の高級店には
これを食ったらもう行けない。



3人で5000円も飲んだだろうか。
時間は午後5時をまわったところだ。
もちろん赤羽でもう一軒行くことに。
まるます家
03−3901−1405