日暮里・大木屋

19日にかけて広範囲で大気が不安定に。
東北や関東地方の被災地でも天気が崩れる。
竜巻、落雷、ひょうなどに注意を呼びかけ。
その一方で放射性物質の拡散もまた心配。


さて、日暮里の鉄板焼き「大木屋」である。
これもまたジャンル分けに困る店である。
名前は居酒屋風で名物は牛肉のステーキ。
結局テーブルに鉄板があることが決め手か。


千代田線千駄木駅から谷中銀座を抜ける。
昼間なら風情があるがもう真っ暗である。
日暮里の駅に着く少し手前で路地に入る。
看板はなく前で入店を待つ客が屯している。



隠れるように「予約制」「もんじゃ大木屋」と。
間違いないことを確認するにはこれしかない。



6時からと8時15分からの入れ替え制。
街はひっそりと暮れて夜はやや肌寒い。
大の大人が文句も言わずに整然と待つ。
震災の影響など感じさせない盛況ぶり。


カツオたたき
まずは大皿でドスンと5人前。
厚くて食べがいのあるたたき。
刻んだタマネギも惜しみない。



牛肉ステーキ
エアーズロック」と呼ばれる
とんでもなく分厚いリブロース



一生懸命写真を撮っていたら
すかさず店主がタバコを置いた。
テレビ慣れしている機敏な動き。



肉から染み出る脂でニンニクを炒める。
周りが焼けたらバターと一緒に乗せる。
香ばしさが漂いそれだけでビールが進む。



まん中まで火が通らないレア状態で
ヘラと包丁で手際よくスライスする。
香りと肉汁とがあたりに弾けて出る。
これだけの塊を一瞬にして平らげる。



5人以上そろわないと予約できない。
鉄板のついたテーブルが全部で4卓。
グループごとに鉄板を囲む仕組み。
これで盛り上がらないはずがない。


メニューはなく料金もすべてセット。
5人なら17,500円。
6人なら18,000円。
7人なら20,000円。
飲み物をたしてもたかが知れている。


ウーロン酒
ビールの後はなんとウーロン酒。
焼酎をウーロン茶で割ってある。
有名な宝焼酎社の作品だそうな。



帆立バター
豊満な帆立とたっぷりのネギ。
冬場は帆立でなく牡蠣でやる。



焼き色がついたらバターをからめ
醤油をドバッとかけて混ぜ合わす。
色と香りもいいが音がうまそうだ。
これは確かにテレビに向いている。



寺門ジモンさんがおすすめの店で
しばしばテレビで紹介されている。
ご主人もキャラが濃くよくしゃべる。
「今までTBSが一番多いかな?」と。


特大メンチカツ
まだ終わらない鉄板フルコース。
まるでぞうりのようなメンチ。
これでもかとキャベツを盛る。



今度はソースをドバッとかける。
中を割ると肉汁がこぼれて出る。
キャベツとソースをからめて食う。



もんじゃ焼き
いよいよメインイベントである。
ここはもんじゃ焼き屋なのである。
これまでは全てそのための前哨戦。
5人なら勝手に3人前が用意される。



キャベツ、天かす、焼きそば、
イカ、桜エビ、ハム、ネギ、竹輪
具を混ぜたりコンロに点火したり
ソースをかけたりは全て客の役目。



鉄板にやっと広げてこれで半分である。
もう1セットこのもんじゃを楽しめるのだ。
カツオ、牛肉、帆立、メンチ、もんじゃ。
飲んで騒いでいるうちにすっかり満腹。


創業30年の鉄板エンターテンメント。
肉汁が溶け醤油が焦げソースが弾ける。
毎晩毎晩4組2回転の客がやって来る。
鉄板が客の歓声で包まれない夜はない。
大木屋
03−3828−4740