赤坂・ベッカッチャ

高濃度放射能汚染水の流出が止まる。
夜を徹した止水剤の注入作業が奏功。
今朝5時38分に流出停止を確認したと。
際限のない海洋汚染の防止にめどが立つ。


さて、赤坂のイタリアン「ベッカッチャ」である。
計画停電真っ盛りで繁華街がまだ真っ暗な頃。
店の救済と街の活性化を勝手に志し街へ出る。
売れ残って廃棄する食材が一番もったいない。


東京ミッドタウンの西端の公園の脇である。
ビルの地下1階だが看板がなくて不安になる。
近くから電話したらスタッフが表で待っていた。
お店が忙しかったら絶対にできない対応だろう。



少し前までは青山通り近くで営業していた。
赤坂に移ってからまだ間もないのであろう。
新しくてシックな店内はとても居心地が良い。
トスカーナ地方の郷土料理が売り物だという。


雉のコンソメ
ハンガリー産の雉とか。
香りのいいコンソメ
お店からのサービスだ。



ゆとりを持って並べられたテーブル。
満卓ならキャパは30人くらいある。
この日は我々以外にカップルが1組。
来た客に手厚くなるのが人情である。


ヒグマのタルターラ
北海道で獲れたヒグマ。
冬の黒トリュフをのせ。
奥はそのヒグマのラルド。



どうやら猟師と専属契約しているらしい。
日本で3本の指に入ると自慢していた。
「ぼんの窪」を一発で仕留めるという。
肉の味に何らか影響があるのだろうか。


ひとくちめはあっさりとした印象だが。
食べ進むうちに「重み」がずんと来る。
冬黒トリュフがうまくバランスをとる。
しばらく肉は結構だという気分になる。


たんぽぽのサラダ
フランス産のタンポポの茎。
ゴルゴンゾーラのソースで。
茎を食べるのは初めてかも。



姫帆立貝のガーリックパン粉焼き
姫帆立貝は小さな帆立貝。
見た目も可愛くて楽しい。
これも本来は青森で獲れるもの。
ついつい東北の漁業を思いやる。



パスタ
カルチョーフィ無花果
マルタリアーティ。
カルチョーフィはアンティチョーク。
和名はチョウセンアザミ
適当な歯ごたえがあってうまい。



パスタその2
和牛のラグーのピンチ。
見たとおりの濃厚な味。
うどんのようなピンチ
との相性がとてもいい。



焼きチーズ
みんなが口コミに書く定番メニュー。
アンチョビソースがとても香ばしい。
つまみにもメインにもなる万能の皿。



天然ウナギの薪焼き
ホースラディッシュ
スッコ・デ・アチェトーザ
つまりスカンポのスープだ。
たけのこと青菜の炒めを添えて。



天然ウナギの複雑な味わい。
これまた焦げ目が実に香ばしい。
パスタのソースを除いては
結局牛豚鶏なしのフルコース。


メルロー2007/ゼナート/ヴェネト
チェラスオーロ・ヴィットリア
2006/コス/シチリア
ワイン2本飲んで4人で6万円。


岩手の蔵元の方からの切実なお願いが
Youtubeなどネットで話題になっていた。
お花見を自粛しないで実施してください。
そして皆さんで日本酒を飲んでください。


照明が少し暗くても楽しさは変わらない。
外食は復興をうながす経済活動である。
酒を飲んで目をまわし経済もまわそう。
家は節電して今こそみんな街に出よう。
ベッカッチャ
03−5775−5203