武蔵小山・みやこや

離婚を発表した横綱朝青龍に新たな火種。
元夫人のタミルさんが緊急来日するとか。
暴露会見など離婚後の新展開があるかも。
相変わらずアンチ朝青龍のメディアが喧しい。


さて、武蔵小山の「みやこや」である。
そもそも武蔵小山の駅に初めて降りた。
南北線で目黒から2駅と意外に近い。
駅前に昔ながらの下町の商店街が広がる。


居酒屋、焼き鳥、立ち飲みにスナック。
細い露地を伝ってどこまでも続く繁華街。
道端に座り込んで飲む労務者風のオヤジ。
自転車を止めて話し込む買い物帰りの女。


名物は巨大アーケード商店街パルム。
全長800mに250店舗がひしめく。
クレジットカードや商品券はもちろん
130台分の駐車場を擁する大商店街。



有名なホルモン屋「牛太郎」の前を通る。
夕方から店を開けネタがなくなると閉店。
7時過ぎだが今日はもう暖簾を下げていた。
名残りを惜しむ酔い客が辺りにたむろする。


パルムを横に見て再開発の進む駅前を離れ
街並みが商店街から住宅街に変わるあたり。
目指すみやこやは2階建ての一軒家である。



1階のカウンターは常連のひとり客。
その横を抜け予約した2階の座敷へ。
こちらは家族連れやカップルが居る。
おばさんと相談してメニューを決める。


煮込み
ガツとシマチョウ。
やわらかい煮込み。



塩らっきょ
キムチ、豚足、サラダなど
サイドメニューも充実。



ホイス
簡単に言うとホッピーのようなもの。
昭和25年頃東京で生まれたという。


当時ウイスキーやビールは高嶺の花
安い焼酎を使ってなんとか近い味を。
その思いから開発されたオリジナル。
いわば「酎ハイ」の元祖なのである。



中味はロシアのズブロッカベース。
そこに漢方薬や強壮成分など配合し、
さらにリキュールやワインを加える。


焼酎とホイスと炭酸を2:3:5。
ウイスキー風味の「ホイスキー」
略して「ホイス」の完成である。


店のおばさんいわく
「3杯目まではいいんだけど
4杯目から急にクるみたいね。
店にいる間はまったく平気でも
外に出てわけが解らなくなる。」


口当たり良くとても飲みやすいので
ついつい3杯、4杯と飲んでしまう。
魔性の酒「ホイス」に要注意である。


蒸しガツ
きゅうりとの取り合わせが抜群。
ホイスが進む危険なメニュー。



レバ刺し
角切りの厚いレバ刺し。
噛み切る食感を楽しむ。



隣のカップルは2人でカメラを持ち
しかも彼女の機材は一眼レフである。
男もライカ風の凝ったカメラを構える。
武蔵小山のホルモン屋に素人カメラマン。
写真文化の隆盛もここに極まれりである。


焼肉ばかり良く撮るなと思っていたら
たまにお互いを撮り合っているようだ。
もう勝手にしてくれという感じ・・。


盛り合わせ
「皆さんこれをたのまれるようです。」
おばちゃんのすすめにしたがって。
手前がミノ。
時計回りにハラミ、ハツ、カシラ。
うっとりするような肉の光沢。



それにしても2階のおばちゃん。
最初は女将さんかと思っていたが
コメントがいちいちひとごとのよう。
気さくで親切だが当事者意識がない。


「4杯目から急にクるみたいね。」
とか
「皆さんこれをたのまれるようです。」
とか
妙に冷静で客観的なのである。


「もう一皿何がいい?」
おばちゃんに相談してみる。
「ここの店はハラミが名物だし。
タンも相当美味しいみたいよ。」
またしてもひとごとのようだ。


ハラミとタン
言ってることに間違いはない。
ハラミとタンははずせない。



豚バラネギ串
脂の乗った豚バラ。
焼肉も言えば串でいただける。
1本120円のお手軽サイズ。



刺しは他にガツ、コブクロ
センマイ、ハツモトなど。
珍しいホイル焼きも人気。


限度ギリギリホイス3杯でいい気分。
たっぷり食べて2人で7,500円。


帰りがけまた「牛太郎」の前を通る。
明かりが消えシャッターが降りていたが
道端の酔っ払いはまだ盛り上がっていた。
ワイルドな酒飲みの街に再訪を誓う。
みやこや
03−3781−5635