鶯谷・鍵屋ふたたび

なんと母親の家も日産に購入させていた
次々と明るみに出るゴーン前会長の暴挙
これまでそれを許してきた日産取締役会
株主がその責任を問わないのかが不思議
 
さて、鶯谷の居酒屋「鍵屋」である
久々の江戸文化研究会の例会である
鶯谷の駅から見下ろす広大な敷地に
山手線や京浜東北線など線路が走る
 
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長い橋を渡り線路を超えた一角に
立ち飲み屋の並ぶエリアがある
グラス片手の客が道端にあふれる
誘惑を振り切るように先を急ぐ
 
鍵屋は創業なんと1856年だという
江戸文化研究会例会にふさわしい老舗
もともと酒の小売業を営んでいた店が
一角で立ち飲みで酒をふるまったとか
 
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かばんの置き場所にも困る程狭い座敷
隣席の客と接触し体の硬い人には無理
相変わらず女性同士は禁止されている
男女平等など世の中の趨勢は関係ない
 
お通し
 お通しは冬は煮豆で夏はところてん
この煮豆がとてもうまいとの評判で
かつて夏に来て悔やんだこともあった
今日は6月1日なぜか煮豆が出てきた
 
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板に書かれた趣きのある献立である
酒のほうはさらに年季が入っている
ただし櫻正宗大関菊正宗ビールのみ
酒屋の角打ちにしては種類が少ない
 

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うなぎくりから焼き
 

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とり皮焼き
 

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とりもつやきレバ
 

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合鴨塩焼き
 

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とりもつやき砂肝
タレはこってり塩はあっさり
串はメリハリがあってうまい
 

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店主(六代目)は元々会社勤めをしていて
先代に呼び戻されたという脱サラ組である
せがれは大学院で経営学を学んでいたとか
あとを継いだら海外展開などもあるのかも
 
冷奴
歯ごたえがある
 

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しらすおろしだな
 

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かまぼこ
シンプルイズベスト
 

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ここでとなりに来たお客の
お通しがまさかのところてん
今日が冬と夏の境い目なのか
結局は店主の気まぐれなのか
 
煮奴
もつ煮だなこれは
甘くて実にうまい
 

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お新香
名残惜しくてもう一品
 

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帰りの山手線鶯谷の駅で悩む

ここから目黒まで帰るのには

内回りと外回りどちらが近い

料金は目黒だけが260円だ

 

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駅の数は内回りが16駅外回りが13駅

料金は距離ベースなので距離はほぼ同じ

ということは駅に停まる回数が少ない分

外回りで帰るのがどうやら早そうである

 

そんな小さなことに悩んだりしながら

山手線に揺られる帰り道もまた楽しい

 

 鍵屋

03-3872-2227

 

恵比寿・箸庵

憧れのセリーナ・ウィリアムズを破り

大坂なおみ全米オープンで優勝した。

警告と抗議と歓声と大ブーイングの中

冷静に自分のプレーを貫く姿に感動した。

 

さて、またまた恵比寿会の例会である。

実は年に3回程度の開催なのであるが

ブログの更新頻度が低くなっているので

結果的に恵比寿会の占める率が高くなる。

 

桜の季節は忙しくてメンバーがそろわない。

2週ほどずらして4月中旬の開催になった。

今年は桜の開花が早くていずれ間に合わず

日本中で花見の幹事には受難の年となった。

 

会場は恵比寿駅からほど近い「蕎麦箸庵」。

おなじみメンバーのSさんご推薦の店だ。

貴重なブログ更新機会なのにカメラを忘れ

ケータイのタテ長写真でご容赦願いたい。

 

 お通し

蕎麦屋によくある蕎麦の唐揚げ

食べ始めると止まらなくなるやつ

 

 オクラ山形だし薬味のせ冷奴

オクラと冷奴がめちゃめちゃ合う

 
お得な刺身五種盛り

真鯛、佐島たこ、かんぱち、鮪、しめ鯖


季節野菜十種の塩昆布和えサラダ

とにかくいろんな野菜を少しづつ

いくらいただいても飽きが来ない

 

蕎麦屋にしてはスタイリッシュな店内。

ワインと一品料理のメニューが豊富で

22時までは洒落たテラス席も使える

ワンちゃん同伴もできる融通の利く店。

 

「蕎麦箸庵」は神田にもう一店舗あり

蕎麦前の酒と一品料理が充実している。

蕎麦打ち講習や寄席などのイベントで

蕎麦屋で一杯」の啓蒙活動に勤しむ。


焼き空豆

見た目も立派な焼き空豆

ふわふわの空豆の寝床を実感


焼き筍

いま旬の筍を濃いめの味付けで


蕎麦屋のレバカツ

思わず食べたくなるジャンクフード

 

一品料理がうまいと一同感心していたら

料理長はSさんのお友だちの同級生だと

わざわざホールまでご挨拶に来てくれた。

作っている人と話ができるとまた楽しい。


蕎麦屋のだし巻き玉子

その名の通りだしを巻いた玉子焼き

だしの味がしっかりとしてうまい


鴨ねぎ焼き

天然塩、レモン塩、トリュフ塩

オリーブオイルを添えて香ばしく

 

 蕎麦

ここへ来てまさかの写真撮り忘れである。

「収穫したて」「挽きたて」「打ちたて」

「切りたて」の「四たて」という職人技に

 つゆの味が選べる趣向も盛り上がって良い。

 

これだけ食べて飲んでひとり5,500円

もしかしたら料理長のサービスがのったか。

大人の飲み会に女子会にワンちゃん連れまで

恵比寿の蕎麦屋は多様なニーズにこたえる。 


箸庵
03-3714-5171

両国・ぼうず志ゃも

朝日新聞のスクープ記事に端を発して
職員の自殺や国税庁長官の辞任などと
益々泥沼の様相を呈してきた森友問題。
次週を待てとまるでテレビドラマのよう。


さて、両国の軍鶏鍋「ぼうず志ゃも」である。
今年初めての江戸文化研究会の例会である。
長年の研究の結果得られた傾向がふたつある。
江戸の老舗は両国に多くしかも鍋の店が多い。



両国橋から遥かスカイツリーを臨みながら
寒風吹きすさぶ中を西から東へと渡り行く。
「ももんじ家の裏手」などと言おうものなら
「向こうが裏でこっちが表」と叱られるとか。



回向院と道を挟んで閑静な一角にたたずむ
創業は天和年間というから300年の歴史。
船頭と相撲取りの間のけんかを引き取って
初代が頭を丸めて仲裁したのが店名の由来。


勘当された若旦那が船頭になって隅田川
落語の「船徳」に登場することで知られる。
歌舞伎「三人吉三」や漱石の「こころ」にも
鬼平犯科帳」の「五鉄」のモデルでもある。


お通し
鳥と玉ねぎ


レバ焼き
コリコリでなく柔らかくうまい


ささみ
トロッとうまい


軍鶏鍋
味つけは「秘伝の割り下と味噌とこころ」
八代目女将の三浦悦子さんの名言である。


「たらい」と言ったら女将が違うと言う。
では「おけ」と言ったらまた違うと言う。
正解は「飯台」で「はんだい」と読むべし
下からつくね、むね、もも、ねぎ、しらたき。


少し遅れて生卵を持ってくる女将さん
「たまごがエスケープしておりました。」
大河ドラマのナレーションも似合うほどの
低く落ち着いた声でたまに変なことを言う。


お銚子をもう一本追加するかと悩んでいると
義経にしておく?」とすかさず聞いてくる。
落語の「青菜」の一説を下敷きにしたトーク
老舗の女将は古典もしっかりおさえている。


秘伝の割下はさりげなく甘くコクがあり
部位ごとに微妙に違う軍鶏肉を味わえる。


昼間フジテレビの記者が店にやって来た
春日野部屋後援会だと近所で聞いたとか
暴行事件でワイドショーを騒がせていた頃
「誰が言ったのか調べなくちゃ」と真顔で。


親方は強面で鳴らした元関脇の栃乃和歌
成績が悪いと部屋までフラッと出かけて
「和歌ちゃん誰のせい?」を発破をかける。
弟子に厳しい親方も女将の前では形無しだ。


それでも帰り際には玄関で深々と頭を下げ
お客の姿が見えなくなるまで顔をあげない。
300年の老舗ならではの軍鶏鍋の楽しさと
粋な女将さんにまた会いに来たくなるお店。


ぼうず志ゃも
03−3631−7224

恵比寿・割烹明美

羽生結弦選手に国民栄誉賞授与へ
偉業を喜ぶゆずるの追っかけファン
五輪ツアーは4日間で90万円なり
はしゃぐ妻たちとおびえる夫たち。


さて、恵比寿の和食「割烹明美」である。
名前からして暖簾に引き戸があるような
和食屋さんのたたずまいを想像していた。
これで割烹とは恵比寿はやはりカオスだ。



白い壁明るい照明広いオープンキッチン
開店から数か月店はまだ新しくてきれい。
五叉路の辺りは恵比寿でも一番の激戦区
ほかに客が誰もいなくて少し心配になる。


チンピラほか前菜盛り合わせ
チンピラはチンジャオロースのきんぴら
ネーミングも愉快なメニューがそろう


サラダ盛り合わせ
グリーンサラダと
ポテサラに温玉が秀逸


昨夏以来久しぶり恵比寿会の例会である。
早いものでこの会も8回目になるそうだ。
会員のH山さんがひとりでフラリと入り
カウンターでいただいたら美味しかったと。


料理長は「なだ万」で修業していたらしく
本物の和食をなるべく気軽にという趣旨。
メニューが豊富過ぎて選びきれないので
料理長におススメをアレンジしてもらう。


お造り盛り合わせ
舌平目の昆布締め
明石のタコに高知のカサゴ


天ぷら盛り合わせ
野菜、エビ、アワビ


かつべ牛ステーキ
島根県出雲「かつべ種畜牧場」の特産
幻の黒毛和牛を塩かわさびか煎り酒で


業界人ばかり集まってご飯を食べていると
よくどこの弁当がうまいかという話になる。
「津多屋」や「喜山飯店」を推す声の中で
オーベルジーヌ」の話題で妙に盛り上がる。


小藪さんが「すべらない話」で披露したのは
自分が「オーベルジーヌ」のカレーの大ファンで
番組の収録で何度お願いしても出てこなかった話。
どんなにうまいのか?と想像を掻き立てられる。


手みやげの話も業界人の間では定番かも。
麻布十番の「呼きつね」のいなり寿司とか
ジャニーズは「赤とんぼ」のサンドイッチとか
エイベックスは「クリスピードーナッツ」とか


お腹の具合を見て料理長が相談に乗ってくれる
まだ食べられそうならこれはいかがでしょう?


海鮮グラタン
脂っこいものを想像していたら違った
さっぱりと牡蠣の味だけが前に出てくる


山海コロッケ
カニクリームと牛肉のコロッケ
ジャガイモのつなぎでモチモチ


お正月の「芸能人格付けチェック」の中で
XJAPANのヨシキがお菓子を爆食い
それが「あけぼののおかき」だと判明して
しばらく品薄になるほど売れたというお話。


最近では平昌オリンピックのカーリング女子
もぐもぐタイムが妙に楽しくて美味しそうで
北海道銘菓の「赤いサイロ」がやはり品薄に
テレビの影響とくに食べ物にはめっぽう強い。


恵比寿会のみなさん意外とよく食べる
お腹にたまりそうなものをさらに二品。


海鮮バラちらし
これはランチでもいただけるらしい
シメにちらし寿司は意外といいかも


アラビアータ?
料理長の照れか「?」がついているのだ
確かに「本物の和食」とはまったく無関係
素朴で飾らないまかないのようなうまさ


ほかにおでんも鍋もカレーも丼ものもある
一軒めにも二軒目めにも何人でも使える店
帰り際には他の客がふた組いてホッとした。
いつの間にか応援する気持ちになっていた。


割烹明美
03−6416−9378

広尾・玉海力

スピードスケートの日本女子が絶好調
小平奈緒W杯10連勝高木美帆も2勝め
追い抜きの世界新記録での優勝も快挙だ。
平昌オリンピックに向け期待がふくらむ。


さて、広尾のちゃんこ「玉海力」である。
もうもうと煙を立て店先で焼き鳥を焼く
おしゃれな広尾の街で異彩を放つあの店
恵比寿在住の業界人「恵比寿会」の例会。



記事化がすっかり遅くなってしまったが
玉海力広尾店は9月いっぱいで閉店した。
夏の盛りに汗をかきかきいただいた記録。
初心者として塩ちゃんこのコースで臨む。


お通し
きゅうりと枝豆川エビの唐揚げ
きゅうりの横に名物の力士味噌
塩味はうすめ肉とナッツの風味


小鉢
塩もつ煮は酒が進むコクのある味


お刺身盛り合わせ
タイ、まぐろ赤身、トロ
青のり、シャケ、カツオなど


サラダ
ワカメ、シラス、レタス


開業から今年で21年になるという。
広尾店を皮切りに銀座武蔵小山赤坂
さらに海外は上海とプノンペンに出店。
その1号店がこの秋突然の閉店となった。


玉海力の隣のビルは築51年を経ており
広尾駅周辺に再開発の噂は絶えなかった。
それにしても退去通告はわずか半年前とか
店も人も今後のことはまだ決まっていない。


どすこい唐揚げ
これも各店で出される人気メニュー


ローストビーフ
一品ずつ量が多いのである
その上品数も多いのである


焼き鳥盛り合わせ
せせりとねぎま
店先で焼いたのか


ビルの老朽化や地域再開発と店子の問題
東京オリンピックに向けてこれから先は
広尾恵比寿に関わらずどこにでも起こる。
飲食店経営はやっぱりいろいろと難しい。


塩ちゃんこ
味噌、しょう油、キムチ3種のほかに
夏場にさっぱり食べられるちゃんこを
開店から3年かけて開発した自信作だ

つくねのつなぎは玉子と山芋を使い
鶏肉と豚肉をバランスよく混ぜて
毎朝30分かけてしっかり練りこむ


デザート
最後にうれしい甘いもの


夏場にもかかわらず店は大入り満員である。
閉店の話を聞きつけて来た客も少なくない。
とにかく玉海力を応援したいという気持ち
どこかで店が再開したらきっとついて行く。


ちゃんこ玉海力広尾店
残念ながら閉店

茅場町・鳥徳ふたたび

市川猿之助新橋演舞場で公演中に左腕を骨折
舞台横の昇降装置に衣装が巻き込まれたという。
スーパー歌舞伎ワンピース」は6日に開幕した。
私も来週観劇の予定があり公演がどうなるか心配。


さて、日本橋茅場町の焼き鳥「鳥徳」である。
江戸文化研究会およそ4か月ぶりの例会である。
今回は幹事として店の選定から予約まで仕切る。
「江戸文化の香りを残す店」という厳しい条件。


地下鉄日比谷線茅場町の駅から地上に出ると
碁盤の目状の通りで右と左の区別がつかない。
おかげで幹事なのに5分ほど遅刻してしまう。
明治の終わりからの古い民家が目指す店である。



予約の時に二階の六畳の個室をおさえてある。
個室の場合コースをたのまなければならない。
まだ暑い時期で鳥鍋や水炊きは一応敬遠して
蒲焼きなどもいろいろ楽しめるコースにする。


鳥ももポン酢
鳥ときゅうり
実にシンプル


鳥徳サラダ
鳥とルッコラ
無農薬とある


焼き鳥二種
手前がもつで奥がひな
ひなはいわゆる正肉か
もつはとてもしっかりで
シャキシャキと音がする


明治の創業なので江戸文化とまでは行かないが
初代徳太郎以来の秘伝のタレで焼く焼き鳥と
4代目が心をこめてつくるうなぎのかば焼き
3代目章夫が戦後考案した鳥鍋御飯が名物とか。


店のおばちゃんは気さくで畳の大広間は賑やかに
シンプルで庶民的な焼鳥はこれはこれで妙にうまい。
明治、大正、昭和、平成と人と時代は変われども
下町の焼鳥屋の風情は変わらず今につながって。


盛り合わせ
玉子焼きと手羽唐揚げ
それぞれ一人前が多い


もつ煮
濃厚なもつ煮込み


江戸文化研究会はいつも年齢層の高い話題になる。
ちなみに55歳の私が会員の中で最年少である。
名古屋の会員はご夫婦で四国八十八箇所巡礼中
閏年なら御利益が5倍で丙申だとなお良いとか。


年を取ると東海道奥の細道などに行きたがる。
いきなり三味線や尺八など習い始める人も多い。
寺もただ行くだけではなく御朱印を集めるとか
写経とか座禅とか宿坊に泊まるとかおまけがつく。


うなぎ蒲焼
プラス200円でうな重
大概は200円出すだろう
一応ごはん少なめにするも
すっかりお腹いっぱいになる


氷菓
抹茶のアイス


当たり前のように腹ごなしに東京駅まで歩く。
若いのか年寄りなのかよくわからなくなる。
店の前から一度も曲がらず八重洲口に着く。
日本橋茅場町はあくまでも東京の中心である。


鳥徳
03−3661−0962

六本木・黒猫夜

優勝マジック1の広島が阪神を降し
通算8度目のリーグ優勝を果たした。
合わせて37年ぶりのリーグ連覇も。
緒方監督は胴上げで11回宙に舞った。


さて、六本木の中華「黒猫夜」である。
今さら感もあるがこれが初めての来訪
六本木の他に赤坂と銀座に店を構える
どこも相変わらず流行っているようで。


ビルの4階に上がると何やら大きな扉
ただし看板もメニューもなく不安になる。
よく見ると足元に小さな小さな案内板が
かなり狙ってる感じで「黒猫夜営業中」。




梯子のような階段を上がりロフトに通される。
「ここは元々おっぱいパブだったんですよ。」
連れてきてくれたOさんからプチ情報を聞き
暗くてせまい店がますます怪しく見えてきた。


お通し
ホタテの貝ひもを海老味噌で
のりピーナッツはおつまみに
牛のスネ肉のネギ山椒ソースがけ


前菜盛り合わせ
季節の食材とその日の仕入れで
おすすめの前菜が盛り合わせで
コース料理もこのメニューから
黒猫夜の奥深さを知るひと皿だ

とうもろこしの天ぷら中華風
うなぎの身と肝はかなり辛い
イカのピクルスづけ酸っぱい
枝豆紹興酒漬けは独特の味わい
甘エビ朝州式はサザエのスープで
パクチーのにんにく唐辛子に
鳥のレバーペースト湯葉巻き


店のホームページを訪ねてみると
「農園日記」と題するブログがある。
自家農園で日々野菜やキノコなどを
育てる様子が書かれていて興味深い。


最新の記事は「フクロタケ編」とある。
トムヤムクンに入っている丸いキノコ。
ビニールハウスの中の土を素足で整地し
鉄パイプで棚を作り菌床を並べて行くなど。


空芯菜の炒め
農園自慢の空心菜だろうか
何の変哲もない炒め物だが
そう考えるとうまいと感じる


鴨の舌の炒め
辛さはそれほどでもなく
コリコリと独特の食感が
確かにタンだと思わせる
インスタ映えする?ひと皿


黒酢酢豚
あちこちで紹介される店の看板メニュー
暗くて何を食べているかよくわからない
お肉とサトイモだと食べてみてわかる
黒酢に深い味わいコクがあってうまい


鴨、鶉、カエル、すっぽん、山羊、うさぎ
銀座では豚の丸焼きなど食材は実に幅広い
北京、上海、広州、福建、雲南から台湾まで
現地を取材して回るなど研究に余念がない


もうひとつ珍しい黄酒と呼ばれる中国酒
沿岸部で作られる中国最古の醸造酒だとか
現地の酒蔵から直送で多くの銘柄を揃える
こだわりは本格派を超えてもはやマニアック。


トマトと卵の炒め
想像と違って甘い味つけ
濃い味の酢豚の後に良い


ハムイチャーハン
シメの一品は店のお姉さんのおススメ
「ちょっと変わってるけど私はスキ♡」
乾燥した発酵魚を使ったチャーハンは
しょっぱさの中に旨味があって癖になる。


「元々おっぱいパブ」の印象がだいぶ変わった。
近頃流行りのチャラい中華屋かと思っていたが
中国伝統の食材と地酒にこだわる中々の本格派。
ファンが多い理由がよく分かったような気がする。


黒猫夜
03−3497−0256