幡ヶ谷・龍口酒家(チャイナハウス)
渋野日向子は3位、最終ホールボギーで優勝逃す。
全英女子優勝から凱旋し2戦目のNEC軽井沢で
トップタイで迎えた最終ホールで3パットのボギー
さて、幡ヶ谷の中華料理「チャイナハウス」である。
常連は「龍口酒家」でなく「チャイナハウス」と呼ぶ。
幡ヶ谷の駅ビル「ゴールデンセンター」地下の一角で
失礼ながら「こんなところに中華の名店が?」と疑う。
ツイッターで48年ぶりに再会した小学校の同級生
2度目の食事会に彼が指定して来たお店なのである。
蒲田で創業して13年、今の場所に移って23年の老舗で
当初半分のスペースだったが隣が空いたのを機に拡張した。
ゆったりしたレイアウトの店内はやがて予約の客でうまり
夜は石橋シェフが繰り出すおまかせメニューに舌鼓を打つ。
前菜盛り合わせ
大山鳥のロースト
霧島豚のチャーシュー
くらげの蒸し物
向こうに水ダコの吸盤
きゅうりとミニトマト
アスパラと水ダコ
北海道のアスパラと栃木の水ダコ
アスパラはシャキシャキと
水ダコはコリコリとうまい
大海老のチリソース
たっぷりの白ごまが利いてる
シェフの石橋幸さんは中国人かと見紛う外見だが千葉県出身。
「野菜は調理する直前に切る」「炒め物は低温の油でサッと」
など素材の味を大切に油っこくないさっぱり中華を標榜する。
「色々な味を楽しんでほしいから」とおまかせ料理にこだわる。
料理の研究を兼ね中国各地を旅していて体調を崩した事がある。
その時中国人の友人が薦める漢方薬でみるみる治る経験を経て
漢方や薬膳、薬酒などにも興味を持ちさらに研究を重ねたとか。
今は専門は「皇膳料理」という皇帝のための薬膳料理だという。
ささげの香味炒め
十六豆とも言われるのは
中に豆が十六入っているから
京都では大納言とも呼ばれる
フカヒレ
確かに「すっぽんのえんぺら」と言った
えんぺらはイカのひれだと思っていたが
フカヒレとすっぽんのえんぺらと海老の卵
コラーゲンとコラーゲンとコラーゲンの饗宴
黄ニラとベーコン
ありそうでない取り合わせ
これもシェフの研究の成果か
薬膳スープ
丸鶏、すっぽん、朝鮮人参、
長ネギ、搾菜、ニンニク、ナツメ
生姜、唐辛子を弱火で8時間煮込む
搾菜からにじみ出た塩味だけでうまい
石橋シェフ特製の「八宝湯」薬膳スープ
8月11日から15日まで中国で研修のためお休み
ただのお休みでなくお客さんから参加者を募集して
毎年中国各地へ中華料理研修ツアーを実施している。
例年は宮廷料理の満漢全席を体験しているのだとか。
今年は趣向を変えて少数民族の料理の研究だという。
食材の調達はコーディネーターにすでに相談済みで
あとは現地でレシピを再現し少数民族と一緒に食う。
シェフも立派だがそれにつきあうお客さんも立派だ。
鹿肉のカシューナッツ揚げ
ごまでくるんでいるのかと思ったら
これはなんとカシューナッツである
ナッツが脂分を補い鹿の旨みが増す
塩と山椒をつけて濃厚な味を楽しむ
里麺
里麺はクロレラの緑の麺
搾菜、ネギ、自家製ベーコン
コシがあってのどごしも良い
食事のあと石橋シェフにお話をうかがうことができた。
「少数民族の料理では虫がたくさん出て来るだろうけど
カブトムシとかそんなものは珍しくないから要らない
ただアリの卵だけはどうやって食うのか見てみたいね。」
長年の研究の成果はもはや達人レベルで誰にも追いつけない 。
月に2回シェフの奥様が店内でピアノに合わせジャズを歌う。
龍口酒家(チャイナハウス)
050-5869-0597